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 何でも相談できる親身な主治医がいますし、再発転移しているけれど、元気に生活している先輩患者を何人も知っていましたから。おまけに「元気隊」には乳がん患者会代表の運営委員さんたちがたくさんいて、最新の治療情報を居ながらにしてゲットできます。そんな安心感や仲間のおかげで、のりこさんは落ち着いていられるのだそうです。
 のりこさんが最初の乳がん手術をしたのは3年前です。実母を胃がんで亡くし、四十九日の法要も済まない時期に、自分のおっぱいにもしこりが見つかったのです。しこりは8個あり、大きなものは3センチ。抗がん剤で小さくして乳房ごと摘出し、術後はホルモン治療をしていました。2歳の坊やを抱え、今後の生活への不安や再発への恐れで眠れない日々が続いたある日、思い切っての文化サークル「元気が出るがん患者のつどい」に参加したことが、患者として成長するきっかけになったとか。「ひとりで闘病して再発していたら、今、とても耐えられないと思います」
 このところ、乳がん治療は驚くべき速さで進歩しています。再発がんに効く薬も次々に認可されています。のりこさんは5週間の放射線治療をすませ、現在は2種類の抗がん剤を組み合わせた化学療法を受けています。免疫が下がって発熱したり、指先がしびれてお皿を取り落としたりしますが、それでも、初発時の抗がん剤の副作用によるすごい吐き気に比べれば楽勝なのだそうです。保育園に通う5歳の坊やがいるので、元気な「バイキンマン」が外から帰ったら、お母さんに飛びつく前に、手洗いや着替えを済ませるように特訓中。のりこさんが書いた再発乳がんの詳しい治療経過は「福岡がんサポートセンター」のサイト(http://www.fcsc.jp/)で読むことができます。胸側から照射した放射線が、そのままの形で身体を通り抜けて行き、背中に赤く皮膚炎のあとを残している珍しい?写真もありますよ。