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 東京や千葉、埼玉などの水道水から乳児の飲用基準を上回る放射性物質が検出された問題で、日本産科婦人科学会は25日までに、「妊娠中や授乳中の女性が水道水を連日飲んでも、母体や赤ちゃんに健康被害は起こらない」との見解をホームページで発表した。
 同学会は、23日に東京都の金町浄水場で見つかった放射性物質の量をもとに、200ベクレル前後の水道水を毎日1リットル飲むと仮定して計算。妊娠期間中ずっと飲み続けた場合、総被ばく量は1232マイクロシーベルトとなった。
 仮に500ベクレルを1日1リットル飲んだとすると、1年間で4015マイクロシーベルトとなる。
 胎児に影響が出るのは5万マイクロシーベルト以上と考えられ、国際基準に沿って10万マイクロシーベルトとする意見もあるという。母乳に出てくる放射性ヨウ素は母親が摂取した量の4分の1程度と推測される。
 こうした分析から同学会は、現時点で放射性物質を含む水道水を毎日飲んでも、母体や赤ちゃんに健康被害は起こらないとした。ただ、胎児や乳幼児の被ばく量は少ないほど安心で、水道水以外の飲み水がある場合はそちらを勧めるとした。
 また、妊娠中の女性は脱水に特に注意が必要なため、喉が渇いた場合は決して我慢せず、水分を摂取するよう求めた。